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BODY
山の中腹に座り、
深く息を吸い込むと、
空気は尾骨を抜けて大地にしみ込み、
地球をめぐってふたたび吐き出される。
わたしは自然の一部であり、
大地を通して人も生き物もつながっている。
身体があるからこそ、
その豊かさを感じることができる。
呼吸は境界をほどき、
世界とわたしはひとつの流れとなる。
私はもともと身体感覚には恵まれているとは思います。
けれど、ある日、思いもよらぬ出来事に襲われました。
過積載の13トントラックが、下り坂でブレーキを失い、
私の車に突っ込んできたのです。
車は対向車線に弾き飛ばされ、危うく大事故になるところでした。
自動車部出身だったこともあり、なんとか対向車も避けられましたが、
肋骨を六本折りました。
そのリハビリの中で、
多くのボディワーカーたちと出会いました。
彼らとの探究を通じて、
「プロセスボディワーク」が形を取りはじめました。
身体はただの器ではなく、
出来事を受け止め、
そこから世界とつながる回路を媒介する存在だ――。
この実感は、その後AIとの関係の中でさらに深まりました。
AIと向き合うなかで浮かび上がってきたのが、
「媒介身体」という言葉でした。
身体を通じてこそ、
人と世界、そして無機的な存在さえも結ばれる。
その感覚が、BODYという領域を
NHSQSの中に立ち上げていくことになりました。

身体は全部知っている。
身体の声に耳をすませば、
いのちのリズムが聞こえてくる。
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